そろそろ家を購入しようかな。
どうせならこどもが広々と遊べる一戸建てがいいな。
でもどんなことに注意したらいいんだろう?
そんなあなたに田舎の一戸建てで育ち、結婚してから新築一戸建てを購入したわたしが、購入を検討されている方に向けて気をつけたいことをまとめます。
大きな買い物なので、後悔しないようにしたいですね。
家選びのポイント
家を探し始めると不動産屋さんから「持ち家は資産になります!」
というセールストークを聞くこともあると思います。
しかし残念ながら持ち家は資産になるよりも負債になる可能性が高いのです。
将来的に相続や売却することを視野に入れ、
- 将来的に売れるか?
- 資産価値が下がりにくいか?
ということを考ておくことはとても大切なポイントです。
立地
駅からの距離
立地は超重要です。
内装などはお金をかければいくらでも変えられますが、立地は変えられません。
一戸建てなら駅から徒歩10分以内(マンションなら5分以内)が目安になるかと思います。
人気の学区
駅から多少遠くても、人気の学区内、学校へ大きな道を渡らず行ける物件などは子育て世代にニーズがあります。
土地の種類
土地は用途別に「住居系」「商業系」「工業系」の3種類があります。
「住居系」は建てられる建築物の条件によってさらに7種類に分かれます。
- 第1種低層住居専用地域
- 第2種低層住居専用地域
- 第1種中高層住居専用地域
- 第2種中高層住居専用地域
- 第1種住居地域
- 第2種住居地域
- 準住居地域
1が一番建築物への制限が厳しく、住宅のみの静かな環境の代わりに買い物が不便、逆に7は買い物や商業施設が近くにあって便利という反面、場所によっては騒音の問題もあります。
理想のライフスタイルによって選ぶ土地の種類も変わってきます。
「再建築不可」に注意
人気エリアなのに周辺の価格に比べて異様に安い土地がみつかることがあります。
その土地は「再建築不可」ではないですか?
「再建築不可」とは既に建っている建物をリフォームすることはできますが取り壊して再建築することができません。
なぜなら建築基準法に定められている原則幅員が4m以上の道路に2m以上接しているという「接道義務」を満たしていないからです。
人気エリアの土地を安く購入できるメリットもありますが、道幅が狭いため火事になった時に消防車が入れない可能性や、自然災害で大きな被害を受けた際にも再建築できないなどデメリットもあります。
ただし「接道義務」を満たした隣の土地を買い取ることができれば「再建築不可」ではなくなるため、資産価値もあがる可能性はあります。
目先の価格だけでなく、しっかり先のことを考えて検討しましょう。
広さか立地か
駅から遠くても広い家でのんびり暮らしたい!
それも素敵ですが、広い家は光熱費や管理にお金がかかります。
わたしがいまから家を探すのであれば広さより立地を優先します。
小さな家でも必要なときだけレンタルを活用することで不便なく暮らせるので積極的に活用していきたいですね。
騒音
こどもたちが多少騒いでも階下への騒音を気にしなくていいことが一戸建ての最大の魅力ですが、利便性を優先すると外からの騒音が気になる物件もあると思います。
また以前、線路近くの家を見に行ったことがあります。
ドアや窓を閉め切れば家の中では静かでしたが窓を開けるとやはりうるさく、ストレスを感じそうなのでやめました。
お金
資金計画
住宅ローン
住宅ローンを組む場合、不動産屋さんおすすめの金融機関だけでなく自分でも調べて選びましょう。
比較サイトをつかうと便利です。
そして「住宅ローン=家賃並み」という言葉にまどわされず
家賃=住宅ローン+固定資産税+修繕費
になるよう考えましょう。
金利<住宅ローン控除がある間は無理に繰り上げ返済せずに投資にまわすのがおすすめ。
わが家の場合、金利>住宅ローン控除で借り換えメリットも微妙でしたので控除期間内でしたが早期に繰り上げ返済しました。
200倍の法則
近所で同じような条件で賃貸物件を借りたときの家賃をみてみましょう。
- 家賃×200>物件価格 買ったほうが得
- 家賃×200<物件価格 借りたほうが得
住宅の価格が割安か割高か知る目安となります。
火災保険
住宅ローンと同じく火災保険も自分で調べることで選択することができます。
こちらも比較サイトをつかうと便利です。
地震保険
火災保険は地震被害に対する保障がないため、必要であれば地震保険を別途契約する必要があります。
デメリットとしては保険金が高い、保険金が満額おりても家を建て直したり家財を購入し直す金額にはならないこと。
生活再建の費用として備えるのであればシンプルに貯金という考え方もあります。
管理維持費
一戸建てはマンションに比べて修繕積立費がかかりません。
しかし強制的に徴収されていないだけでいずれ必要になるお金です。
購入時から計画的に積み立てる必要があります。
家を維持するには適切なタイミングでメンテナンスする必要があります。
わが家もおそらくあと5年以内には屋根や外壁などの大規模修繕が必要になるでしょう。
費用に関しては、投資信託の積立で運用しながら準備しています。
中古住宅
購入するなら新築よりも中古がおすすめです。
新築物件には広告費など様々な費用がのっており割高です。
わが家も最初は中古をリノベーションするつもりで探していました。
30軒以上はみましたがピンとくる物件がなく、結果、新築一戸建てになりました。
中古の場合は、外壁、屋根の修繕費用ははやい段階でかかってくることは認識しておきましょう。
予想される問題
社会情勢
生産緑地問題
2022年に起こるかもといわれている不動産価格の下落の可能性です。
どこまでの影響があるのか?たいして影響がないのかは実際に2022年になってみないとわかりませんが、少し様子をみてもいいかもしれません。
都市計画により市街化区域となっている地域は、市街化を進めることを前提とした地域となり、農地などの緑地についても宅地に転用するように進められています。しかし、宅地ばかりになってしまうと環境悪化などの問題が起こることになるということから、1991年に生産緑地法が改正され、市街化区域の中に農地として保つべき生産緑地と、宅地化を進める農地に区分することになりました。生産緑地は税制面等で優遇される代わりに30年間は農地以外に利用することが出来ないという制限が課せられています。そして、その期限となる30年が2022年となり、2022年に生産緑地の解除を受けて宅地に転用する土地が急増し、不動産の価格が大きく下がるのではないかと言われています。
オリンピック後の不景気
2020年東京オリンピック後の景気後退も噂されています。
いま人気のエリアより今後人気のエリアはどこか?考えて土地選びをされることをおすすめします。
空き家増加
今後、少子高齢化による人口減で空き家が増えていくのは確実です。
物件過多になると人気エリア以外は価格下落の可能が出てきます。
価格の落ちにくいエリアを考えていく必要があります。
コンパクトシティ構想
同じく少子高齢化にともないコンパクトシティ構想が検討されています。
市役所のHPなどで住みたい場所のコンパクトシティ構想で「市街化区域」に入っているか確認しましょう。
自然災害
地震
毎年、日本各地で地震の被害が出ています。
土地が液状化する可能性は少ないか?地盤のしっかりした土地がおすすめです。
沼や川、海などの埋め立て地は避けたほうが安心です。
水害
近年の豪雨災害では大きな川の氾濫、山間部の土砂崩れ、低い土地の浸水被害が多くみられます。
市町村のハザードマップで確認してみましょう。
台風
これはあまり予測できないですね。
飛ぶものを外に置かない、倒れないよう対策するなどできる限りの対策をしましょう。
ご近所トラブル
問題発生しそうな家
- ゴミ屋敷
- 庭の植木が荒れている
- 車、自転車が家の前の道路に常にとまっている
引っ越しを検討している場合は事前に周辺を歩いてみたりしましょう。
賃貸で住んでその土地のことを知ってから購入するという手もあります。
自治会活動
持ち家に引っ越してから気づいたのですが、未だどの地域にも自治会があります。
活動の熱心さは千差万別。
実家は田舎だったので集まりや行事など多く住民同士の繋がりも密でした。
働いているとあまり活動のさかんなところは向いていないかもしれません。
事前にわかっていると安心ですね。
家を買わない
家を買わないという選択肢もあります。
賃貸一戸建て
こどもの騒音が気になる、部屋数が足りない場合、その期間だけ賃貸一戸建てを借りるという手もあります。
こども部屋が必要な時期は限られていますのでその方が結果としてお得な場合もあります。
マンションに比べると費用が高いかもしれませんが、メリット・デメリットを考えて検討してもいいのではないでしょうか。
実家にもどる
こどもの進学を期にどちらかの実家で同居ということも考えてもいいかもしれません。
資金が安くつく、子育てのサポートを受けられるメリットもあります。
移住する
自治体によっては市営住宅や空き家を格安家賃で貸してくれるところもあります。
調べてみるといいでしょう。
まとめ
無知だった自分への反省も込めて書きました。
いまだったらもう少し賢い家選びができるのではと思います。
知らないのと知っていることの中から選択するのでは違います。
できるだけ後悔のない物件選びをしてくださいね。
わたしもいまの家に住む限りは管理、維持をして大切に暮らしていこうと思います。